環境スペース~スタッフブログ~

環境スペースのスタッフが、日々の出来事などを書いていきます。

原料は一緒?ティッシュペーパーとトイレットペーパーの違い

コロナ禍で品薄状態になってしまったこともあるほど、ティッシュペーパーやトイレットペーパーは、私たちの生活に欠かせない消耗品です。
この2つは見た目も使用感もよく似ていますが、用途はハッキリと分かれていますね。
では素材や成分はどうなのでしょうか?
今回は、ティッシュペーパーとトイレットペーパーの違いについて、環境スペースのスタッフが解説していきます。

 

f:id:satohofubukisouzou1150:20210820164007j:plain


■そもそも紙製品の原料って何?

ティッシュペーパーとトイレットペーパーはどちらも、「パルプ」と呼ばれる木材から作られた繊維が原料です。
見た目が似ているのは原料が一緒だからなんですね。
しかし、パルプは材料となる木材によって特徴が異なります。

◎針葉樹…繊維が3~5mmと長め、ほぐれにくい
◎広葉樹…繊維が1~2mmと短め、ほぐれやすい

トイレットペーパーはトイレに流すため、ほぐれやすい広葉樹が向いています。
一方、鼻をかむなど、ある程度の強度が求められるティッシュペーパーには、ほぐれにくい針葉樹が多く使われています。
さらにティッシュペーパーには、ほぐれにくくするために湿潤紙力増強剤も添加してあるため、原則としてトイレには流せません。
ただし、最近はトイレに流せるタイプのティッシュペーパーも開発されているので、表示をよく確認する必要があるでしょう。


■保湿ティッシュが肌に優しい理由とは?

ティッシュペーパーの中には、しっとりと柔らかく肌に優しい「保湿タイプ」があります。
花粉の時期などはお世話になっている人も多いのではないでしょうか?
実はこの保湿ティッシュ、発祥は日本の製紙メーカーでした。
鼻炎に悩まされていた経営者による発案をきっかけに商品化に成功し、今では各メーカーから多くの保湿ティッシュが発売されています。
ティッシュが保湿された状態を維持できる秘密は添加物にありました。
多くの保湿ティッシュには「グリセリン」や「ソルビット」といった美容成分が含まれています。
グリセリンは空気中の水分を取りこむ性質を、ソルビットには取りこんだ潤いを閉じ込める性質をそれぞれ持っており、ティッシュに含ませることで肌に優しい使い心地を実現しています。
元々、海藻類などに含まれる天然の甘味成分でもあったソルビットを添加したことで「保湿ティッシュは舐めると甘い」と一部で話題にもなりました。

 


生活の必需品ともなった紙製品は、用途によって材料を使い分けています。
保湿ティッシュには甘味料が含まれていますが、あくまで「ティッシュペーパー」であるため、口には入れないでくださいね。