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もみじってどんな木?紅葉を楽しむ豆知識

紅葉が見ごろを迎える季節になりました。
赤から黄色への美しいグラデーションは、日本の秋を象徴する景色の一つです。
紅葉の代表的な木というと「もみじ」を思い浮かべる人も多いでしょう。
そこで今回は、紅葉ともみじの意外な事実について環境スペースが解説します。

 

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■「もみじ」という木は存在しない?

秋になると赤く染まる、切れ込みのある形の葉を持つ木を「もみじ」と認識している人も多いのではないでしょうか?
しかし実は、「もみじ」という名の木は存在しません。
確かにイロハモミジやオオモミジはそのような葉をつけますが、どちらも分類上はカエデ科です。
さらに言えば、「モミジ科」という分類もなく、私たちが「もみじ」と認識している木々はカエデ科やムクロジ科、フウ科などに分類されています。
つまり、“秋になると赤く染まる、切れ込みのある形の葉を持つ木”すべての総称が「もみじ」なのです。

 


■代表的なもみじは3種類!

では、よく目にするもみじを3つ、見ていきましょう。

・イロハモミジ(ムクロジ科カエデ属)
日本でもっともよく見られるもみじです。
葉に3~7の大きな切れ込みがあるのが特徴で、「いろはにほへと」の文字を当ててイロハモミジと呼ばれるようになりました。
高尾山や箱根の大涌谷小石川後楽園などが名所として知られています。

 

・ヤマモミジ(ムクロジ科カエデ属)
イロハモミジに似たヤマモミジは、切れ込みの数が7~9と多く、葉が大きいのが特徴です。
寒暖の差が大きいほど色づきがよくなるため、東北地方に名所が多いです。
世界遺産にも登録された岩手県中尊寺や、秋田県の三途川渓谷などが有名です。

 

・オオモミジ(ムクロジ科カエデ属)
オオモミジはイロハモミジの変種です。
切れ込みは5~9ほどですが、葉の縁に細かなギザギザがあります。
葉も大きく見応えがあるので庭木や公園の植栽など、園芸品種として人気が高いです。

 


■紅葉が美しい木は他にもある!

美しい紅葉を見せるのは、はなにも「もみじ」だけではありません。
イチョウプラタナスは黄色から茶色に褐色するので、色彩のアクセントになります。
桜で注目を集めるソメイヨシノも実は紅葉する品種です。
「もみじ」のような情熱的な赤色にはなりませんが、黄色からオレンジの落ち着きのある紅葉が楽しめますよ。
黄色から濃いエンジに色づくモミジバフウは、紅葉とともに実がなる木です。
街路樹に使われることが多く、人気があります。

 


日々刻々と紅葉が深まるこの季節、葉の違いを観察してみるのも楽しいですよ。
「もみじ」以外にも紅葉する品種は多いので、散歩がてら探してみるのもおすすめです。