環境スペース~スタッフブログ~

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空との相性が関係している?冬の花火がきれいに見える理由とは

雪まつりなどのイベントで花火が打ち上げられると、やたらきれいに見えると思いませんか?
実はこれ、気のせいではありません。
花火は夏空よりも冬空の方が、相性がいいそうですよ。
その理由について環境スペースが解説します。

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■花火は冬の方がきれいに見える!

日本の夏の風物詩の一つに挙げられるほど、日本では花火が親しまれています。
夜空を彩る花火は目にも鮮やかで、花火大会は子どもからお年寄りまで楽しみにしている行事といえるでしょう。
同時に開催されるお祭りなども非日常を味わえるので人気があります。
しかし実は、花火は夏よりも冬の方がきれいに見えるということをご存じですか?
光というのは、大気の気温によって屈折率が変わります。
花火の光が屈折してしまうと、ぼやけたり歪んだりしてあまりきれいに見えません。
気温の高さと屈折率は比例するため、暑い夏よりも寒い冬の方が花火をするには向いている季節といえるでしょう。
また、冬は強い偏西風が吹くため、大気中を漂うチリやホコリが留まりにくく、空気が澄んでいます。
空がきれいな状態なことが多いというのも、花火がきれいに見える理由の一つになっています。


■冬に花火大会が少ない理由とは?

花火に向いている季節ではあるものの、冬に花火大会が行われることはあまり多くありません。
何か理由があるのでしょうか?

・寒くて花火見物をしていられない
日本の花火大会は長いと2~3時間はあります。
冬の寒空の下、屋外で何時間もジッとしているというのはなかなか難しいものです。
「寒いから行かない」「寒さ対策が面倒」という理由から見物客が減るおそれは十分考えられます。
花火大会は花火そのものだけでなく、同時に出る屋台や出店などの売上も大会成功に関わってくるので、人出が見込めない冬場はどうしても開催に踏み切れないのが現状です。

・火災になる危険がある
空気が乾燥する冬は静電気が発生しやすいです。
室内のドアノブだけでなく、玄関や車のドアなど、屋外でも静電気は発生します。
実は静電気は火災の原因になることもあり、火薬を原料とした花火には大敵です。
気温だけでなく湿度も高い日本の夏は、花火に適した季節といえるでしょう。

・花火の由来が関係している
元々花火とは、ご先祖様や死者の魂を慰める、供養の意味を込めて打ち上げるものでした。
8月のお盆にはお墓参りをして、盆踊りを踊って、花火を打ち上げる、というのが昔からの恒例行事だったので、「花火=夏」という感覚はごく普通だったのでしょう。


花火大会は様々な理由から夏に開催されることが多いですが、見栄えの観点では、夏より冬の空の方が優れています。
多くはありませんが、冬に開催される花火大会もあるの、興味のある人はチェックしてみてくださいね。